車同士の交通事故で、そのおよそ7割を占めるものは、追突事故であり、追突事故の殆どで追突された乗員の首(頚部)に「むちうち」の症状が現れます。
そもそも「むちうち」とは、事故により頚部が過伸展、過屈曲したむち打ち運動後に生じた損傷を指し「むちうち損傷」とも呼ばれており、診断名でも受傷機転でも用いられています。
また、さらに専門的に表現すると、原則「骨折や脱臼のない頚部脊柱の軟部支持組織(靭帯・椎間板・間接包・頚部筋群の筋・筋膜)の損傷」であるが「軟部組織が損傷したかどうかさえ明らかでないもの」も含まれます。または「頚部が前後に振られたことにより生じた頭頚部の衝撃により、X線上外傷性の異常を伴わない頭頚部症状を引き起こしているもの」とされ、要するに「交通事故後、骨折や脱臼を伴わないが頭頚部症状を訴えているもの」が「むちうち損傷」と解されています。
診断名には、「むちうち損傷」、「むちうち症」、「むちうち関連障害」、「むちうち症候群」、「外傷性頚部症候群」、「外傷性頭頚部症候群」、「頚椎捻挫」、「頚部挫傷」などと記載されることが多いです。症状の重軽度は事故の様態や被害者の年齢、既往歴などの要素により様々で、時速数キロ程度の低速の追突でも、むちうちの症状が発生する場合が多いです。
むちうちの症状経過は、@受傷直後、A急性期(受傷より1週間〜1ヶ月程)、B亜急性期(受傷後1〜3ヶ月位)、C慢性期(受傷後約3ヶ月以上)の4段階におよそ区分されます。
受傷直後 | 自覚症状は全く無いか、軽い脳震盪+頚部軟組織損傷により、頭がボーとするなどし、頚部痛・圧迫感・緊張感、吐き気、意識混濁、頭痛、上肢の痺れ感、脱力感などが伴う場合があります。 | ||||||
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急性期・初発症状(受傷後数時間〜1週間) | 自覚症状とし、頚椎支持組織の損傷により、頚部痛・圧迫感・緊張感・頭痛・頭重感、頚椎運動制限、肩こり、吐き気、上肢の痺れ、腰痛などを伴います。他覚所見とし、頚椎運動制限、頚部筋の圧痛などがあります。 | ||||||
急性期・後発症状(受傷後2〜4週間以後) | 頭痛、めまい、悪心などを伴います。バレーリュー症候群(後部頚交感神経症候群)の症状発生の可能性あります。他覚所見とし、知覚障害や神経根症状などの神経学的陽性所見が増加します。 |
急性期の症状は自然に寛解(完治ではなく症状が一時的に軽減し、または消失するなどし安定すること。以後、完治の可能性もあるが再発の可能性もある。)していき、受傷後3ヶ月以内の治癒率は、受傷者のおよそ70%に達しますが、10%程の方は、6ヶ月以上も症状が継続し慢性化するデータがあります。
むちうちの症状が寛解しても、完全治癒に至らず、慢性化する場合があります。慢性化の症状としては、頚部痛、頭痛、めまい、頭部・顔面の痺れ、耳鳴り・難聴、吐き気、四肢の痺れ、腰痛、自律神経症状、うつ症状などが現れます。
頚椎捻挫型 | 主な症状として、頚部筋、項部筋、肩甲部筋などの圧縮、頚椎運動制限、運動痛などがあります。神経症状は認められないか、認められても一過性であり部分的です。概ね3ヶ月以内に治癒します。 | ||||||
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根症状型 | 頚神経の神経根症状が明らかなもので、捻挫型の症状に加え、末梢神経分布に一致した知覚障害及び放散痛、反射異常、筋力低下の症状がみられます。 | ||||||
バレーリュー症状型 | 後部頚交感神経症候群とも称され、頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気、視力低下、聴力低下などの不定症状がみられます。 | ||||||
根症状、バレーリュー症状混合型 | 根症状とバレーリュー症状が混じっているものです。頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気、視力低下、聴力低下などと伴に、知覚障害及び放散痛、反射異常、筋力低下の症状などがみられます。 | ||||||
脊髄症状型 | 深部腱反射の亢進、病的反射の出現などの脊髄症状がみられます。 |
※頚椎捻挫型は、むちうち損傷の7〜8割を占めます。
むちうちの治療方法は、時代と共に変化ているものの、各医療従事者が、経験論に基づき様々な方法を採っているに止まり、未だ共通化した治療方法は確立していません。このため、薬物、理学療法を中心に、様々な治療法を組み合わせて行われている実態があるものの、その各種治療法(安静、頚椎固定、薬物療法、ブロック療法、理学療法、鍼治療、手術療法など)の治療時期を踏まえた有効性には賛否両論があります。
当接骨院では、開院以来、交通事故で「むちうち」の症状が発生した数多くの患者を治療してきました。およそ整形外科では、レントゲン等の検査や医師による診断が行われ、痛みを軽減させる薬やシップを貰う(場合によりマイクロ波や電気治療なども行います)こと主とする治療が多く、東洋医学的治療(手技治療、マッサージ)を時間をかけて行うことは殆どしません。それは医者の治療は原則、西洋医学に基づき行われることから当然ではあります。
しかしながら、現在の医療では「むちうち損傷」の慢性疾患は西洋医学では治癒できないものと示されるようになってきており、特に画像に映らないような疼痛を伴う神経症状は東洋医療でなければ治癒できないものと考えられています。
そこで、東洋医学に基づく「むちうち治療」では、頚部のツボ、筋組織などに指圧・マッサージを重点的に行い慢性の神経症状の治癒を図ります。当院は、柔道整復術に、カイロプラクティクの要素を取り入れた正確かつ丁寧なマッサージにより痛みを取り除き可動域を正常に戻していきます。
39歳男性(症状:追突事故によるむちうち)
交通事故(追突)時の激しいむち打ちで、首を動かすと鈍痛が続いていましたが、ハイボルテージを1度受けるだけで、ほぼ痛みが無くなりました。痛みが消えることで、仕事で身体を動かすことも苦では無くなりました。ただ、痛みの消失効果は持続するものではないため、定期的に通う必要はあるとのことです。でも、痛みを感じることなく仕事ができるのは十分過ぎる効果です。有難うございます。
30歳女性(症状:自転車同士の衝突事故、捻挫)
自転車で直進していたところ、路地から飛び出してきた自転車に衝突し、そのはずみで腕と肩が電柱ぶつかってしまい、なかなか腕が思うように上がらず痛みが出ていました。超音波やハイボルテージをかけ始め軽快に向かいました。痛みはほぼ無くなり、腕も上がるようになり良かったです。今の症状が良くなれば、産後で肥えた体型を元に戻すためにも、リアラインコアという装置で骨盤矯正にもチャレンジしてみたいと思います。
43歳女性(症状:追突によるむちうち)
車を運転して初めて、追突事故に遭いましたが、結構な衝撃で頭痛や目まいが凄く、首を反らすと痛いです。治療は患部を電気、超音波、温めるなどしています。徐々には良くなっていますが、できるだけ安静にして下さいとのことで、まだしばらくかかりそうです。
50歳男性(症状:多重衝突事故、頸部痛)
もともと、首は良くなかったのですが、交通事故でもっと酷くなった。衝突時に相当な力で首が反ったせいか、頭痛が酷い。整形外科にも通っているが、電気をあてる位で今一つ治療内容が薄い気がするので、ここに来ているが、しっかりマッサージもしてくれてとても楽になる。アットホームでよく話も聞いてくれるし、気軽に通院できるところがいいかな。
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